性器ヘルペスは感染症法で届出が必要な感染病

感染症法は、感染病の予防や患者の人権も配慮した、感染症対策のための法律です。感染症法では、感染病をその症状の重さや感染力によって分類しています。性器ヘルペスは「発生動向調査を行って必要な情報を提供、公開して、発生や拡大を防止する」と定義されている「五類」の対象となる感染病です。このため、性器ヘルペスと診断した医療機関は、感染症法に基づいて届出を行わなければいけません。また、性器ヘルペスにより死亡したと判断した場合にも、届出が必要です。個人情報を隠して、月単位で保健所長を経由して都道府県知事に伝えられます。
この場合に性器ヘルペスの定義は、「単純ヘルペスウイルスが感染して、性器やその付近に発症したもの」を言い、男女ともに性器や臀部にヘルペス特有の痛みのある水泡や浅い潰瘍性病変が認められることが、届けに必要な臨床症状になります。ただし、明らかに再発である場合や、血清抗体のみが陽性の場合や届出不要です。
単純ヘルペスウイルスには1型と2型の2種類あり、性器ヘルペスの原因となるのは主に2型です。このウイルスの特徴は、初感染で免疫が出来ても、体力の低下などで免疫力が下がると再発することです。初感染は、目に見えないほどの小さい傷からうつると考えられており、腰仙骨神経節の神経細胞にウイルスが棲みつきます。感染率は高く、そのうちの8割程度は症状が出ますが、感染病によるものと自覚していないケースが多いことが分かっており、自覚しないまま性行為を通じて感染が広がっているのが現状です。また、男性より女性の患者が多く、全体では約2倍、若い世代ほど男女差が大きいのが特徴で、女性がかかりやすい感染病と言えます。

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